「予算プランニング+経営アナリティクス」Part.2 ~IBM Planning Analyticsのご紹介~

1. IBM Planning Analytics とは

 IBM Planning Analytics(通称IPA)はCOGNOS TM1をコアに持ち、WATSON ANALYTICSを加えたビジネス計画ソリューションのSaaSベースのサービスです。
TM1の機能と性能をそのままに、クラウド上でさらに発展した予算編成・管理会計の先進的なサービスとなっています。

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 TM1は、インメモリ型の多次元データベースで、データを「集める」「貯める」「活用する」の3つの機能をワンストップで提供しています。
 集めるという部分に関してはExcelやCSVによるファイル連携はもちろん、データベースへ直接接続することも可能です。また、貯める部分においては、他の類似製品と異なりメモリ上で動きますので非常に高速であるというのも大きな特徴となっております。
活用するという部分ではIPAはエクセルとの親和性が非常に高く、というよりかはExcelそのものをシステム内に保持しているのでExcel機能をそのまま利用することができます。クラウドサービスになったIPAではこれまでのTM1の機能に加えて新たにワークスペースというUIが追加されました。ワークスペースはダッシュボード、分析、レポートが簡単に作成できるいわゆるセルフサービス機能です。
 この機能によって管理者だけでなく、一般ユーザー様にも直観的な操作でより自由な分析が行えるようになりました。

2. 見方の軸や粒度を柔軟に変える分析環境

こちらは入力画面の例です。

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 奥にあります大きな画面イメージでは行に科目、列に時間軸が並んでいます。また、画面イメージの上方には、分析軸としてバージョン、組織、拠点などが並んでいます。多次元データベースですのでマウス操作で瞬時に表の分析軸を切り替えることができます。このスライドの例では右手前の画面イメージで、行の科目は変えずに、列を時間軸から組織軸に入れ替えた結果を表示しております。
 操作としては、元の奥の画面の部門次元とかいてある箱をマウス操作でドラック&ドロップするだけです。同じレベルの操作で、列・行ともに他の次元に切り替えたり、ドリルダウンやドリルスルーを行えますので直観的な操作のみで様々な視点でのデータ入力や参照を行うことができてしまいます。

 3. 予実管理や各種計画策定システムに求められる機能を網羅

 IPAの主な機能の紹介です。IPAには先ほどご紹介した予算システムの一般的な機能は全て網羅されております。

入力作業支援機能

 ・入力値のバリデーション(picklist)
 ・ショートカットキー

集計・配賦機能

 ・ボトムアップ方式により積み上げられた予算値を自動集計
 ・上位レベルの目標値/予算値を、指定したルールに基づき下位レベルの組織に自動配賦

バージョン管理機能

 ・複数の予算/計画案の作成および管理

承認ワークフロー、進捗管理機能

 ・部単位、事業部門単位等、各階層における予算/計画案の承認プロセスを管理
 ・通知機能(ステータスに応じて、担当者に通知可能)
 ・ファイル添付機能(様々なタイプのファイルを添付可能)

シミュレーション機能

 ・前期の実績や季節変動予測等を基準として、自動按分
 ・改善策など複数のシナリオを比較し、それぞれの施策が与える影響度を分析
 ・パーソナルなシミュレーションを提供するサンドボックス

入力支援機能では例えば表計算ソフトにはない便利機能として、年間トータルの数値を12等分とか、過去の入力値で按分だとか、全体10パーセント増にした値を反映など、あると便利な機能が豊富に用意されています。また、より複雑な要求にもこたえられる計算機能やワークフローの機能様々なかたちでシミュレーションが行える基盤も非常に充実しております。

4. ビジネスの変化に柔軟に適用するCognos TM1の分析モデル構造

 Cognos TM1の分析モデルは、主に「多次元データベース」とそれを形成する「分析軸」、配賦などの業務上に必要な計算式を記述する「規則」の3要素から構成されており、要件に応じて自在に作成頂くことが可能です。

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 まず、キューブといわれるデータの箱を用意していただき組織、科目、時間、顧客、地域、製品など必要な分析軸をキューブに投入していきます。
配賦ルールや粗利率などの、科目間の計算、分析軸間・キューブ間などに渡る計算処理などは規則と呼ばれる機能で設定します。
 画面の例では原価計算のシナリオだけを保持しキューブと、減価償却費を計算するためのキューブを分けて計算結果を原価分析用のキューブへリンクさせる構成をとっています。全てを1つのキューブで実現させることも可能ですが、キューブを分けることでパフォーマンス面や運用面を含めて、より柔軟な分析ができるようになります。

 5. 業務モデル別実現機能例

 IPAは、財務計画のみならず、あらゆる部門のあらゆる業務計画をリアルタイムに連携・統合することを可能にします。

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 ファーストステップで財務計画のみを導入して、より精度の高い計画管理のため、販売計画や人員計画など個別の業務計画を徐々に広げていき、それぞれの業務計画が財務計画に完全にリンクされるような経営管理の基盤を段階的に築いていくことができます。

 

 参照「予算プランニング+経営アナリティクス」

Part.1 予算業務の一般的な課題

Part.2 IBM Planning Analyticsのご紹介

Part.3 ジール導入事例の紹介

Part.4 SPSS+IPA の先進事例