マップ機能が搭載されたBIツールが増えてきましたが、ここでは固有のフロアーマップやレイアウト(配置図)にデータを結び付け可視化する方法を紹介します。
Power BI custom visuals
Microsoft社のPower BI Desktopを使用します。Office ストアには、コミュニティのメンバーと Microsoft によって作成されたカスタム ビジュアルが含まれます。 これらのビジュアルをダウンロードして、Power BI Service レポートおよび Power BI Desktop レポートに追加できます。
https://app.powerbi.com/visuals/
Visuals Libraryの中から様々なビジュアルを選択することができますが、今回はOKVizというところが提供するSynoptic Panelというビジュアルを使用します。
「Download Visual」ボタンから.pbivizファイルをダウンロードします。
※拡張子.pbivizのファイルはカスタムビジュアルのファイルです。
Synoptic Designer for Power BI
画面の用意
画面の用意をします。
店舗をイメージしたレイアウトを作成してみました。
※サンプルデータ:レイアウト.jpg
さあ、Power BIに取り込もう!
といっても、このままではイメージ画像としてしか取り込むことができません。
任意のマップイメージ上にカスタム領域を描画し、Power BIで可視化するためには、SVGファイルに変換する必要があります。データに基づいてさまざまな分野に色を付け可能にするのは、これもまたOKVizが提供するSynoptic Panel用のコンパニオンツール『Synoptic Designer for Power BI』を使っていきます。
Synoptic Designer for Power BI
では早速、ツール画面を開いてみましょう。
マップイメージを画面中央にドラッグするか、下行の「insert an image path/URL」をクリックしてBROWSEからデータを取り込むこともできます。「BROWSE」ボタンをクリックすると、用意しておいたファイルを選択することができます。
画像を取り込むことができました。
次が一番大事な工程です。位置情報をマッピングしましょう!
左下の「Draw new area」ボタンをクリックします。
左クリックで座標点を設定できます。画面をおおきくしておいた方が作業しやすいです。選んだ座標は、画面右に表示されます。
座標点が近い点を選択しようとすると、同じ点として認識されてしまいます。「Draw new area」ボタンを選択した状態なら後からでも修正が可能なので、少し離れた位置に仮置きして、あとで位置を修正すると綺麗に選択できます。
できました~♪ 慣れると意外に早いです。
次に、カスタム領域に名前を付けていきます。ここで付けた名前がデータと紐づくキーになります。 画面右のAREASより、名称を変更します。
SVGファイルを出力します。
画面右の「EXPORT TO POWER BI」ボタンをクリックします。
表示されたポップアップ画面右クリックより「名前を付けて画像を保存」を選択します。
SVGファイルを作成できました!
Power BI Desktop
Power BI Desktopで仕上げをしましょう!
以下3つのデータで組み立てます。
1. 座席データ:座席情報.csv
2. 「Power BI custom visuals」からダウンロードした.pbivizファイル
3. 「Synoptic Designer for Power BI」で作成したSVGファイル
※Microsoft Power BI Desktop(無料)ダウンロードはこちらから
https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/downloads/
データソースを取得
データソース(座席情報)を取得します。
[ホーム]-[データを取得]-[テキスト/CSV] からcsvファイルを取り込みます。
pbivizファイル
カスタムビジュアルをインポートします。
画面左の3つのアイコンより、レポートビューを表示します。
[視覚化] ウィンドウから - [視覚化] ウィンドウで、 [挿入 (...)]を選択します。
[カスタム ビジュアルのインポート] を選択します。
「Power BI custom visuals」からダウンロードした.pbivizファイルをインポートすると、アイコン ( テンプレート とも呼ばれます) が [視覚化] ウィンドウに追加されます。
SVGファイル
[視覚化] ウィンドウから、インポートした「Synoptic Panel by OKViz」を選択します。Synoptic Panelの設定フィールド欄が表示されるので、データソース(座席情報)の以下項目を設定します。
「Synoptic Designer for Power BI」で作成したSVGファイルを取り込みます。
Synoptic Panel 左上の「Local maps」ボタンをクリックし、SVGファイルを選択します。
カスタム領域にデータ情報が描画されました!
でも、まだ終わりではありません。
最後の設定をしましょう!
Synoptic Panel
書式を設定します。
凡例
書式の「legend」をオンにすると凡例が表示されます。
表示カラー
書式の「Data Colors」で表示カラーを設定することができます。
データない領域(今回は空席)の設定は、「Unmatched color」で設定ができます。
「Show all」をオンにすると、フィールド「Category」で設定したカテゴリごとの色を設定することができます。
ラベル
書式の「Data labels」をオンにすると各領域にラベルが表示されます。
表示内容は「Display」で選択することができます。
いかがでしたでしょうか?
地図ではないカスタム領域をデータと繫げて描画できると、レイアウトや配置、陳列棚の可視化など、あらゆる場面において活用することができます。
是非、お試しください。
投稿者:Yuko Terasaki